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僕の実家は欠陥住宅 [住宅]

高山に今も実在する実家は今から40年前、僕が小学校5年の大阪万博の年に父親が建てた。乗鞍岳が良く見える土地を父親は探しまくって、ようやく見つけた土地が今の実家の土地で、斜面を造成したところに建っている。今は住宅が立て込んで家の中からは乗鞍岳が見えないが、当時は良く見えた。乗鞍岳に拘るとは親父も結構なロマンチストだが、この造成した土地が半分切土で半分盛土という、このまま建てたら結果は明らかな土地だったのだ。入居して間もなく、盛土部分は圧密沈下で下がりはじめ、建具と枠に隙間が生じ始めた。今だったら当然請け負った工務店は建替えをしなくてはならない程の事故であるが、当時はのんびりしたもので、さほど両親も騒ぎ立てることはなく、特にお袋の性格からして「換気がよくなっていいわねえ」くらいでことを済ましていたはずだ。だれの目から見ても実家は欠陥住宅だが、当時はそんな言葉を耳にする事はなく、命とられるわけでもないから我慢するかと言いつつ、両親は住宅ローンを返済していたのだった。

20年くらい遅く建てたのだったら絶対こんな目にはさせないと思うのだが、当時10歳の子供だったからしょうがない。

新築から十数年程して、僕や兄貴が実家から離れたこともあり、リフォームをすることになってそれを機に不動沈下した部分をジャッキアップして本来の水平な床を取り戻したのだが、確か15cmくらいは下がっていたようだ。その後沈下は止まったようで、今も一応床は水平なままである。



欠陥住宅が社会問題化して、現在は地質調査をしっかりやった上で、地盤保証までつけてもらって建築を始めるので実家のようなことはまず起こらないが、東日本大震災で起こった液状化の問題はなかなか難しいところがあるし、津波以外の揺れで生じた住宅の被害の多くは盛り土をした造成地だったとの報告を読むに建物の敷地は注意深く選ばなくてはならないと思う。しかしながら都会に集中する人間の宅地確保のためには造成や埋め立てをして新たな土地を確保しなくてはならない社会的な事情もある。

が、土地の経歴はしっかり把握する必要はあるのだ。



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